セミナーコラム

優秀な営業職を育成するための研修内容とは?目的を明確に

 

 

営業職は、会社のなかでも特に重要な存在です。魅力的な商品やサービスがあっても、
それを効果的に相手方にアピールできる営業の存在がなければ、宝の持ち腐れとなってしまいます。

 

特に優秀な営業を育てるために、企業としては営業研修に力を入れることが多くなっています。
では、一体どのような内容が営業研修で必要になるのでしょうか。

 

今回は、営業研修の目的や、それに照らして取り入れるべき内容について解説していきます。

 

1.営業研修で精神的ハードルを下げる

営業研修は、多くの企業が積極的に実施しています。必要なスキルを身に着けさせるだけではなくて、

営業活動に対する自信を植え付けさせことも、大きな目標です。

 

営業は、相手先の企業や個人に対して、自社の商品やサービスの魅力を伝え、契約や購入をしてもらう必要があります。
そのためには、当然、自社の商品などについて深い理解が必要ですし、それをどのように相手に伝えるのか、
企画や宣伝、広告、交渉術など、多くのスキルが求められます。

 

1-1. 営業に対する恐怖心を持っている新人が多い

漠然とでも、そのハードルの高さを認識している新入社員や転職者は多いです。そのため、営業職に対する恐怖心に近い感情を持っていることが大半です。

 

営業研修を通して、その精神的なハードルを緩和させて、よりポジティブにこれからの実戦にあたれるようにすること、それが重要な目標です。

 

2.営業研修の内容

営業研修の内容としては、他の一般的な研修と共通することも多いです。たとえば、以下のようなものはそれにあたります。

 

①自社商品・サービスについて理解する

②挨拶・電話応対・名刺交換などビジネスマナーを知る

③業務内容について知る

④会社組織を理解する

 

これらのうち、前述したように、営業研修にあっては、①自社商品・サービスについて理解することがより必要です。相手方に訴求して購買意欲を発揮させるためには、深い理解のもとで的確なアピールをすることが不可欠だからです。

 

2-1. OJTで業務内容を体感させる

③業務内容について知るは、やはり部署によってその具体的要素が変わります。営業研修では、OJTが用いられることが多いです。

 

OJTは、「On the Job Training」の略です。つまり、職場内での研修を指しています。実際に現場で活躍している先輩から、業務内容を詳細に聞きます。

 

現在、成果を出している先輩から直接にその業務内容を見せてもらい、肌で感じることで、高い成果を挙げることができます。

 

自分に何が足りなくて、どういったスキルが必要なのか、それを文字ではなくて視覚的に体感できるのは、非常に有意義です。

 

(1)教える側のスキル次第で成果が変わる

OJTは個別研修の形を取るのが一般的です。先輩と新人がペアになります。新入社員の能力だけではなくて、教える側のスキルも求められるのが特徴です。

 

どの先輩につくかによって、研修の成果が変わりがちです。これは、企業と新人、ともにデメリットとなりえます。

 

研修前に、先輩社員に教え方、内容を指導しておくなど、一定水準以上を確保するための施策が必要です。

 

2-2. 営業職で特有の「ロールプレイング研修」

営業研修の内容として、その醍醐味ともいえるものに、ロールプレイング研修があります。

 

これは、実際に社員同士が、営業側とお客側に分かれて、役割を演じながら実際の工程を辿っていきます。通常は、営業側を新人が、お客を先輩社員が担当します。

 

ロールプレイング研修では、より実際に近づけるために、先輩が意地悪をして交渉が上手くいかないようにハードルを上げる例が多くみられます。

 

(1)リアルよりも成功体験が大切

しかし、この研修で大事なのは、第一に成功体験を植えつけることです。実際にはそんな都合の良い客はいないよ、というレベルの対応であっても、まずは新人に商品が売れたという喜びを味わわせて、良いところを指摘するようにします。

 

今のは何が良くて商談が成立したのか、ということを教えるわけです。そのうえで、段々とハードルを上げて、より難易度の高い客を演じるようにします。

 

(2)実際の客を演じるのは難しい

なぜこのように、成功体験を重視するかというと、ロールプレイング研修をリアルに近づけるにはもとより限界があるからです。

 

社員同士の擬似商談だと、どうしても現場のお客のリアクションをカバーしきれません。いくら厳しい客を演じたところで、最終的には、傍から見ると多かれ少なかれ「そんな客は実際にはいない」という状況になります。

 

ロールプレイングではあくまで、商談の流れを確認したり、基本的な話し方、NGな内容などを憶えさせて、何より商談が上手くいったときの喜びを教えることが大事です。

 

(3)NG行動は教え込むべき

成功体験が大事だとはいえ、絶対にやってはいけないことというのが、営業職には存在します。特に新人は、成果を出すためにやっきになって、簡単に一線を越えてしまうことがあります。

 

たとえば、交渉にあたり他のお客の個人情報を漏らしてしまって、それがSNSで拡散されてしまうなどです。

 

いきなり高い交渉力を身に着けさせることに注力するよりも、コンプライアンスを含めた基本的な事項を教え込ませることが、外部との関わりが主となる営業職の研修内容として、重要な基礎となります。

 

(4)研修の点数と現場の出来は比例しない

先輩社員がロールプレイング研修の出来を評価して、新人に点数を付けることがよくあります。しかし、これははっきり言ってあまり意味がなく、その点数と実際に活躍できる人とは、全く相関関係がないのが現実です。

 

ロールプレイング研修の点数が低くても、実際には良い結果を出す人がいる一方で、その逆もまた然りです。

 

3.営業研修の内容についてまとめ

営業研修では交渉力や第一印象力といったものの大切さを教えることが重要で、その必要最低限の水準を確保することが念頭に置かれるべきです。

 

一層のスキルアップや、営業での高い成果を残すだけの能力の育成は、やはり実際に現場に出て、生のお客とのコミュニケーションによらなければ、勝ち得ることができません。

 

臆すことなく現場に出て、相手と自信を持って向き合うことができるように、研修内容を構築することが必要です。

 

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