セミナーコラム

新入社員との正しい接し方は?理想の上司像の理解が必要

 

 

新入社員は、何年も経験を積んだ社員に比べると、まだ白くも黒くもなっていなく、指導次第で何色にも染まりうる存在です。めざましい成長を遂げる可能性がある反面、誤った接し方をすると、傷つけてしまったり、恨まれたりして、双方にとってデメリットになりえます。

 

そこで、新入社員に対する接し方について、疑問を持つ先輩・上司が増えています。

 

1.良い接し方は理想の上司像の把握から

まず、良い接し方を知るためには、新入社員に好かれる上司像を理解しておく必要があります。もちろん、人間ですから新入社員も一様ではなく、上司の好みはあります。

 

しかし、それでもなお、共通して好まれる上司像はありますから、それを紹介します。

 

1-1. 言ったことは自分も徹底

上司は、何かと部下に指示をすることがあります。この書類を○日までに仕上げて持ってきてね、などです。そのとき、もし納期を守らなければ、それを指摘しなければなりません。

 

しかし、その一方で、指摘した上司自身が、納期を守らなかったらどうでしょうか。自分ができないことを人に言うなよ、と思うのが当然です。

 

ここから導き出されるのは、部下に言ったことは、当たり前のごとく上司が徹底して行っている、ということの重要性です。これができない上司は、いくら部下との接し方に気を配っても、建設的な関係は生まれません。

 

1-2. 努力を怠らない

中堅社員となると、安定した環境に安穏として、努力をしないケースがあります。それこそ、「もう娘も大学を出たから、俺の役目は終えた」などといって、後は日々をただ漫然と過ごせば良い、的な発言する人がよくいます。

 

こういう人は、想像に難くないですが、やはり新入社員からは尊敬されません。新入社員も、いつかはその中堅社員と同じ歳になるわけです。

 

そのとき、こうはなりたくないな、と思われてしまってはいけません。新入社員の理想は、先の上司のむしろ逆で、いくつになっても、娘が親元を離れても、努力を続けている人です。

 

会社のために、そして自分自身や家族のために、日々研鑽を続けてスキルを上げ、成長し続けている人に、人望が集まります。新入社員が、自分もああいうふうになりたい、と思う上司は、やはりいくつになっても学ぶ姿勢を持っている人です。

 

1-3. 新入社員に平等

これは学校の先生と共通しますが、特定の生徒(新入社員)をひいきするような担任(上司)は好かれません。よくあるのが、美人な新入社員にだけ甘くなる男性の上司です。

 

目に見えて明らかですから、その美人な女性社員も含めて皆に陰で引かれてしまいます。逆に、特定の社員にだけ厳しいのもまた良くありません。

 

本人は期待の表れのつもりでも、相手はそうは取りませんし、他の新入社員も、なんで○○にだけ怒るんだろう? と疑念が生まれます。

 

疑念は不信感につながります。上司は、基本的に、特に新入社員に対しては、分け隔てなく平等に接するという姿勢が重要です。

 

2.特に重要な新入社員への接し方

2-1. 挨拶が土台

挨拶がとても大事です。新入社員とのコミュニケーションが上手くできていない人の多くは、この挨拶が杜撰であるケースが非常に多いです。

 

よくあるのが、「部下から挨拶するのが常識だろう」などという偏見を持って、部下が来ているのが分かっているのに挨拶をしない上司です。

 

(1)上司から挨拶をしても良い

これはNGで、気づいたら自分から挨拶をするようにしましょう。特に新入社員は緊張していて、上司が難しい顔をしてPCに向かっていたら、今は声をかけないほうが良いのかな、などと気を遣ってしまうことがあります。

 

それなのに、「向こうから挨拶をするのが基本」というつまらない価値観に縛られて硬直な姿勢を貫いていると、その土台の上に良好な関係が築かれることはありません。

 

とりわけ緊張しやすく、無用な気を遣いやすい新入社員に対しては、柔軟になって上司自らフランクに挨拶をするスタンスが望ましいです。

 

(2)しっかりと目を見て応答

反対に、部下から挨拶をされたときに、作業中のPCから目を離さずに、口だけで「はい」などと愛想なく言って終わりにする上司がいます。

 

これも当然にダメで、よっぽど緊急事態でもない限り、必ず部下の目を見てしっかりと挨拶をするようにします。上司だから挨拶はテキトーで良い、などということはありません。

 

やはり自分が挨拶をしたら、それにしっかりと応えてくれる上司のほうが、人間的な信頼感が湧きます。

 

2-2. 同じ質問をされても怒らない

新入社員は、一度説明してもすぐにはできないことのほうが多いです。そして同じ質問をしてくると、「同じことを2回説明させるな」と注意をする人がいます。

 

これは絶対にやってはいけません。むしろ、説明の仕方が悪いという意識を持つことが大切です。特に何かを教えるときには、例示が大切です。

 

(1)説明は例示を入れると理解度が増す

もしも具体的にこのような場面があったら、こうやって対処するということを例を挙げて教えます。そうすると、ただやり方を言うだけとは異なり、理解度が高まります。

 

新入社員に説明をするときに、この例示を欠いているケースがよくあります。特に例を挙げての説明に苦手意識を持っている人も多いです。

例を挙げて伝えること、もし同じ質問をされても怒らないこと、それが重要です。

 

3.新入社員との接し方についてまとめ

新入社員とどのように接したら良いのか分からない、と悩んでいる人は大勢います。特にまずは、接し方よりむしろ理想の上司像を知って、部下から尊敬される人間になることが必要です。

 

それが伴わないと、正しい接し方をしていても、説得力に欠けて、何をしても悪い接し方となってしまうからです。

接し方として具体的には、上司だからといって不遜な態度を取ったり、偉そうにしたりしない、ということが共通して求められます。

 

新人社員を1人の人間として尊重して、平等に接することが大事です。

 

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